3.木工事
  
大工さんが行う工事です。
以前は大工が建築工事をとりまとめ(請け負う)ていたので、
大工の親方を棟梁と呼んでいました。
住宅設備が増え、建物が複雑になった関係で
今では棟梁と呼ばれる立場の人が少なくなりました。
    

上棟(棟上)
住宅工事の一大イベントです。
          
 (かしら) を始め各下職が総がかりで、土台・柱・梁・小屋束母屋・棟木と
立ち上げていきます。1・2日で形が出来上がるので、          
建築主にはドラマチックな情景です。
  
棟上式
棟上後、無事に出来た事に感謝をこめて、施主 (建築主) 家族の隆盛を祈願します。
見積書では木材・構造材○○
補足材○○(構造材の1割程度)
造作材○○
銘木○○ 1本 △△ 1本
大工手間○○u
大工手元○○u(大工手間の1割程度)
釘・金物○○s
レッカー代 一式 (基礎工事に含める事もあります)  等あります。
   
木材は柱などの材料を一本一本計上 (木拾い) して、
合計の体積を見積書に掲載します。
上記の見積もり表現では柱などの材質・グレードが不明です。
詳細な見積もり打ち合わせでは、木拾い調書の提示を要求し、
細部の木材の説明を受けることが大事です。

最近では、データに基ずいて床面積1uあたりの木材の使用量を
金額に換算して表記している見積書を見かけます。
例えば、木材○○u△△△円と表記します。
建物のグレードで金額を変えていくのでしょうが・・・・・
これも上記と同じく木材の細部の説明を要求して下さい。
   
  木工事は木造建物の質を決定します。
木工事の出来具合にあわせて他の工事を行います。
ですから腕の良い大工を選ぶ事です。
(住宅メーカーでは大工工事を少なくして大工の腕に
左右されない工法を考えています。)・・・・
大工の腕を見るには2・3の完成住宅を
2・3度見学することです。

建築用語
棟梁・・・大工職の親方 (以前は住宅建築をすべて請け負っていた、いわば社長)
下職・・・大工職以外の各工事に携わる人 (「棟梁時代」の名残)
頭(かしら)・・・基礎工事や足場の工事及び上棟時に中心的な役割をする人、鳶(とび)とも言う
土台・・・基礎の上に敷く木材で柱の下部にあり柱を支える
小屋束(こやつか)・・・梁に垂直にたち母屋を支える木材
母屋・・・たる木を支える木材 910mm間隔
たる木・・・屋根下地材を支える木材 455mm間隔程度
棟(木)・・・母屋と同じ働きをするが、屋根の頂部にあたるものを特別に棟木と呼ぶ
木拾い(調書)・・・使用木材を部位ごとに詳しく表したもの、ものを拾うように計上するのでこの名前になった?
請け負う・・・建築主より建築工事を依頼されること
レッカー・・・起重機(上棟時に木材の吊り上げに使う)


建築主体工事に戻る