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ここで木造建築の耐震性能について検討します。 木造建築の耐震要素としては、床・壁・基礎が考えられます。床は十分な硬さをもつ事により 地震力を壁に伝えます。壁は建築基準法施行令46条に必要な壁量をバランス良く配慮し、 筋かい端部を補強金物で固定するか、合板を釘で柱・梁に固定します。柱は補強金物で基礎に固定されます。 阪神・淡路大震災において現行新耐震基準の建築物が倒壊した理由は、 壁のバランスが悪く、筋かい端部が補強されず、合板の釘止が甘い場合が多いと考えられます。 壁のバランスが悪いのは、建物南側に大きな開口を作り壁面が少なくなる為です。 筋かいや合板の止が悪いのは、手間と材料費がかかる割に、後に見えなくなり苦労が評価されない為です。 地震に強い建築物を作るには、多少使い勝手が悪くなっても壁をバランス良く配置し、見えなくなる部分の 設計・施工に建築主自らが興味を持つ事が大切です。 |